当科では、がん細胞を選択的に攻撃する治療である「光免疫療法」に積極的に取り組んでいます。光免疫療法は、がん細胞に特異的に結合する抗体に光感受性物質を結合させ、特定波長の光を照射することで、がん細胞のみを破壊する治療法です。正常組織への影響を最小限に抑えつつ、高い局所制御効果が期待されるがん治療として注目されています。
関西医科大学では、医学部棟に設置された光免疫医学研究所を基盤とし、基礎研究から臨床応用まで一貫した体制を構築しています。さらに、専門的治療体制を確立するために光免疫療法センターを立ち上げ、重点的に診療・研究を推進しています。
研究所では作用機序の解明や新規適応拡大を目指した基礎研究を進めるとともに、安全性・有効性を検証する臨床研究も積極的に実施しています。特に、局所進行再発頭頸部癌に対する治療選択肢として光免疫療法を位置づけ、従来治療が困難な症例に対しても治療の可能性を広げています。
外科治療、放射線治療、薬物療法と組み合わせた集学的治療の中で最適な治療戦略を提案し、患者さん一人ひとりに合わせた個別化医療を実践しています。大学病院としての強みを活かし、最先端医療の提供と新規エビデンスの創出を両立させることが当科の大きな特色です。
今後も光免疫医学研究所および光免疫療法センターを中核に、基礎と臨床を橋渡しするトランスレーショナルリサーチを推進し、世界に発信できる研究成果の創出を目指してまいります。